走ることについて語るときに僕の語ること
- 作者: 村上春樹
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2010/06/10
- メディア: ペーパーバック
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村上春樹自身が走り続けていることを綴ったエッセイ。
毎日のジョギングから、毎年参加し続けているフルマラソン、そしてサロマ湖100kmマラソンにまで参加しているのは驚いた。静的な小説家と動的な走ることは全く離れた世界だと思うけれど、走り続けることで気持ちをコントロールしているのが読んでいて納得。年齢を重ねて衰えを感じつつも、さらにトライアスロンに挑戦するんだから尊敬してしまう。また走るきっかけになった事や日々の生活など、村上自身のことが珍しくリアルに書かれているのも良かった。
走ることが苦手な自分だけれど、これを読んで走れそうな気分になってしまった。走れないまでも、体が動かなくなるまで歩き回っていたいなぁ、山に登り続けていたいなぁ、それが自分の活力となるから…、と前向きになる本だった。精神的に病んでいて山から遠ざかって(遠ざけて?)いる今には最適だったかな。あとは行動できるかどうか…。