seigoy's diary

旅人間。山やスキー場、京都、アジア中心に彷徨ってます。それに伴って、カメラや車、パソコンが大好き。

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また奥田英朗。会社の女性社員とこの作家について話してたら、この本を貸してくれた。『マドンナ』という短編集は男性会社員が主人公だったのに対し、この本は女性会社員が主人公で買うのに躊躇してたからラッキー。結婚しても働いてる女性社員から借りたのも、偶然でも可笑しかった。
課長になり年上の男性課員に翻弄される女性、マンション探しをしながら秘書室と闘う女性、年上のギャルに辟易しながらも引き込まれていく女性、子持ち独身でも営業に挑戦していく女性、ひとまわり下の新入社員に恋する女性、この5編は全て30代会社員の奮闘ぶりが描かれている。途中では暗雲で悪い方向に向かっていても、最後にはほのぼのとして後読感がすごく良かった。
なんで男性作家なのに、こんな女性、しかも会社の事情に詳しいんだろうと感心してしまう。しかも、ファッションの描き方がすごく細かい。
やっぱり奥田英朗は、恐ろしく可笑しい作家だ。