用もないのに
- 作者: 奥田英朗
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2012/01/04
- メディア: 文庫
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久々に読んだ奥田英朗のエッセイ。やっぱ面白かったな。バスとかで読む時は、笑いをこらえるのに苦労した。
前半は野球編。『再び泳いで帰れ』の北京五輪野球観戦記は、アテネに続いての結果に表題を言い捨てるのが面白かった。続いてアメリカの食生活にも驚いているニューヨークヤンキース観戦記、寒さに震えながら西武松坂に勝ってしまった初の東北楽天ホームゲーム観戦記、野球に特化してないのがいい。
後半は遠足編。フジロックへ行き雨に嘆き、愛知万博へ行き行列に嘆き、富士急ハイランドへ行き世界一ジェットコースターに嘆き、讃岐うどんに騙されお遍路に嘆き、本当「用もないのに」実体験してやけくそになってるのが面白かった。
でも、売れっ子作家というのは羨ましい。自分で言い出したこと、編集者から言い出したことが、現実となって団体で行ってしまうのだから。そして、そのことを書いてまた本が売れる。悔しいと思いつつ、自分も買った1人なんだけれど…。