羅生門
- 作者: 芥川龍之介
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2007/06
- メディア: 文庫
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高校の授業で、この『羅生門』を読んでマジ泣きしてた友人がいた。その頃はあまり理解していなかったから、泣いている友人は深く理解しているんだろうなぁと感心したことがあった。
そして、その『羅生門』を読み直したくなった。
荒廃した京都の中でも、誰も近寄らない羅生門での老婆の行動。人間、極貧まで至るとここまでやるのかと目を覆いたくなる。それを見た下人は、更に上を行き生き延びようとする。人間が極限まで来るとここまでやるのか、それを短編に押し込んだ芥川は恐るべき、そんなことを思った。でも、まだ深く理解してないんだろう…。
他の作品も17編ある。どれも読みにくかったり、理解に苦しんだり、難しかった。
でも人間味が溢れている。長い鼻に苦しみ、短くなったらまた苦しみ、元に戻ってホッとする『鼻』、内気でも欲求旺盛な『芋粥』、ほかにも『父』や『手巾』などなどはよかった。今でも戒めの手本になりそうな話ばかり。
また、ゆっくりと読みたいな。