seigoy's diary

旅人間。山やスキー場、京都、アジア中心に彷徨ってます。それに伴って、カメラや車、パソコンが大好き。

風神の門

風神の門 (上) (新潮文庫)

風神の門 (上) (新潮文庫)


風神の門 (下) (新潮文庫)

風神の門 (下) (新潮文庫)


関ヶ原の戦いが終わり、江戸の徳川と大坂の豊臣が一触即発だった頃から、大坂夏の陣で豊臣家が滅亡するまでの話。主人公は伊賀忍者・霧隠才蔵、真田十勇士の一人で、甲賀の猿飛佐助や真田幸村も出てくる。実在していたのかも疑問なんだろうけれど、歴史に合わせたストーリー展開が面白かった。
徳川につくか豊臣につくかで迷っていた才蔵は、ライバルの佐助に誘われ真田幸村に加担していく。そして、家康の首を獲りに、高野山麓から駿府へ行き、失敗に終わった後は京都、大阪へ移動。冬の陣、夏の陣を迎えた。各地での忍法を使った戦いは基より、桑名や名古屋、草津、京都といった各地の描写が良かった気がする。
司馬小説らしく女性も大いに出てきて、才蔵のモテぶりにはちょっと…。でも、うまくストーリーにからめて面白くしていたな。
分厚い上下巻だったけれど、結構なスピードで読み終えてしまった。