一号線を北上せよ
- 作者: 沢木耕太郎
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2006/05/16
- メディア: 文庫
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久々に沢木耕太郎の旅の本を読んだ。最高におもしろかった。
沢木耕太郎は自分にとって旅の師匠のような存在。不朽の名作「深夜特急」を読んで自分も海外で放浪しようと思い、実際にネパールへ行き、それ以来海外の放浪旅にはまってしまったのだから。
この本もホーチミンからハノイまでバスで旅していて、自分も2年前に同じようなルートで旅してたから余計に良かった。行った所ばかりが出てきて、思い出がよみがえる。深夜特急の頃は安宿ばかり泊まっていたけど、このベトナムでは少し高いホテルに泊まっているのにも親近感が湧いた。自分も最近は少し疲れてくると高めのホテルに泊まることがあるから(といっても10〜20$くらい)。あまりガツガツしてても旅自体が楽しめないと思うようになってきた。でも安宿には安宿の良さがたくさんあってこれからも安宿中心だと思うけど。
他にも共通点がいくつかあった。バスに乗り込むと最後部でゆったり座りたいと思うこと。なぜか知らないけど全体を見渡せて他人からは見られないようなポジションを、バスだけではなくカフェや食堂でも探してしまう。また一人旅の辛い所は食事だと思うのも同じだった。特に夕食なんかはいろんなものを少しずつ食べることが出来ないし、気取ったレストランなんか入ると淋しい。時々同宿の外人なんかと食事に行けたときは嬉しくなる。
本当にこの本は自分の今の旅のスタイルと同じで、ベトナムだけじゃなく旅をしているときに考えることなどを思い出させてくれた。あ〜、旅に出たい。